1日何度も目薬使っているのに良くならない。原因と対策は!

視力回復

1日何度も目薬使っているのに良くならない。原因と対策は!

ステイホームが増え、目のトラブルも急増。

コロナ禍で目のトラブルが急増しているのを知っていますか?

ステイホームなどでパソコンやスマートフォンを使う時間が長くなり、「目薬が手放せない」「ドライアイが悪化した」「子どもが急性内斜視になった」などの声を聞く。目の疲れを訴える人も多く、1日何度も目薬使っているのに良くならないと悩んでいます。なかには角膜に傷がついているケースも。

そこで、コロナ禍で目のトラブルがなぜ急増しているのかを探ってみました。

《ページ目次》下の項目をクリックするとジャンプします。
1. 点眼薬使用者の47.5%が、コロナ禍で点眼する回数が増加!
2.  点眼薬を差しすぎると、目の角膜に傷がつく!?
3. 不完全なまばたきが招く「涙液蒸発亢進型ドライアイ」とは?
4.  マスク利用でドライアイが悪化する!?
5. 子どもの急性内斜視(スマホ内斜視)が増えている!

点眼薬使用者の47.5%が、コロナ禍で点眼する回数が増加!

目がゴロゴロしたり、チクチクとした痛みがあったりなどにより、コロナ禍で目薬を使用する回数が増えています。それはデータにもハッキリ出ているのです。

「現代人の角膜ケア研究室」は、2021年3月、コロナ禍で目を酷使しがちな人々の点眼薬の使用実態を把握するため、「コロナ禍の点眼薬使用実態調査」を実施しています。対象は 20代~60代の男女638名で、インターネットにより調査。

その結果、点眼薬の使用者の約 5 割がコロナ禍で点眼薬の回数が増えていたのです。点眼薬は1日3~6回が適正ですが、 4 人に 1 人が適正回数以上にさし過ぎてしまっていることも明らかになりました。

1日何度も目薬使っているのに良くならない。原因と対策は!

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調査結果の概要をまとめると、

① 点眼薬使用者の47.5%が、コロナ禍で点眼する回数が増加。

② 症状が酷いとき、点眼薬使用者の26.0%が適正回数の限度6回より多くさしていることが判明。
「回数の上限にはこだわらず、症状を感じるたびにさしている」人が48.8%もいたのです。 7回以上さしていると回答した人は実に26.0%と、約4人に1人が適正回数を超えて点眼していることが明らかになりました。

③防腐剤入りの点眼薬が角膜の傷に影響することを知っている人は、わずか7.4%でした。
角膜に傷がある状態のとき、点眼薬をさすと、それに含まれる防腐剤が角膜の傷を悪化させるリスクがあります。調査では、そのことを知っている人はほとんどいませんでした。

多くの点眼薬には雑菌の増殖を防ぐために防腐剤(塩化ベンザルコニウム等)が入っていますが、すでに角膜に傷がついている人がこれを使用すると、適正使用回数内でも傷を悪化させてしまう恐れがあるのです。実際に使用している人に「点眼薬は防腐剤無添加ですか?」と聞くと「分からない」と回答した人が 66.5%。点眼薬を選ぶ際に防腐剤が選択基準になっていない人が多いことも明らかになりました。

点眼薬を差しすぎると、目の角膜に傷がつく!?

防腐剤無添加の点眼薬を使用しているから、といって安心できません。点眼薬をさせばさすほど良いというわけではないのです。点眼薬で涙が洗い流されて、保湿の役目をする油層が破壊され、目の角膜が傷つきやすくなるのです。
また、点眼薬1滴には涙の5倍の量があって、使用回数が限度を超えると目に大きなストレスを与えてしまうのです。

角膜は目の表面にあり、厚さはわずか0.5ミリ。目に光を取り入れ、レンズの機能を持っていて、視力にも影響します。膜といっても、角膜の表面は生きた細胞がむき出しになっています。そのため表面は涙の膜で覆われていて、まばたきをすると、均一な涙の膜ができます。

ところが、ドライアイになると、この涙の膜がなくなったり崩れたりして、角膜がむき出しになります。
そうなると目にゴミが入ったり、あるいは「まばたき」をしたりするだけでも、角膜の細胞がはがれて傷がついてしまうのです。
角膜は細胞ですから自分で修復する機能はありますが、ドライアイで絶えず目が傷つくと、この修復が追いつかずに、傷が残ってしまい乱視などの疾病の原因になったりするのです。

角膜を守るための正しい点眼薬の使用方法については、下記をご参照ください。

1日何度も目薬使っているのに良くならない。原因と対策は!

不完全なまばたきが招く「涙液蒸発亢進型ドライアイ」とは?

点眼薬に頼る前に、そもそもなぜ何度もさしたくなるのかを考えることも大切です。

パソコンやスマホを見る機会が増え、目の疲れ、眼精疲労がひどくなった、という場合は、原因としてドライアイの悪化を考えた方がいいでしょう。
集中して画面を見続けることで、まばたき回数は通常時の約1/4になってしまいます。通常1分間に20回程度のまばたきが、5回程度に減少。その結果、目を開けている時間が長くなり、涙の分泌量がへり、目が乾きやすくなります。

さらにこのような状態が続くとまばたきをする筋肉(眼輪筋)が衰え、完全にまぶたが閉じない浅いまばたきになってしまいます。こうした状態では、適切に瞳の保湿ベールをつくる油分が分泌されません。涙が蒸発しやすくなってしまいます。

このように、油層による瞳の保湿ベールが適切に作られず、涙が乾きやすいタイプのドライアイが「涙液蒸発亢進(こうしん)型ドライアイ」です。なんとドライアイ患者の約8割以上がこのタイプに該当します。不完全なまばたきは、とくに20~30代の若年層に多い傾向があることもわかっています。

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【ドライアイのおすすめのアイケア方法】

①意識的にまばたきを増やす。
パソコン作業などに集中すると、まばたきの回数が減ってしまいがちです。
意識的にまばたきをすることで涙の蒸発を防ぎましょう。

②パソコンで作業するときは少し視線を下げる。
上を向くとまぶたが開いて、より目が乾きやすくなってしまいます。モニターは少し見下ろす位置に置きましょう。

③1連続作業時間は1時間を超えないようにする。
1時間の作業につき10~15分の作業休止時間を設けることです。少し遠くを見ることや、ホットタオルで目を温めるのも効果的です。

また、不完全なまばたきによる涙液蒸発亢進型ドライアイのケア方法『まばたき体操』のやり方は、下のイラストを見てください。
まぶた付近の筋肉「眼輪筋」を鍛えることで、無意識にしているまばたきの質をあげることができます。①~⑤を5回1セットとして、1時間ごとに行うと効果的です。

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マスク利用でドライアイが悪化する!?

長期化しているコロナ禍、外に出るときはマスクをかけることが習慣化していますが、目への影響も見逃せません。

吐いた息がマスクの上部からもれ、目の表面に当たり、目の乾燥を促してしまい、ドライアイが悪化するのです。これを“マスクドライアイ”といいます。

2020年9月のコロナ禍に、イタリアの研究者が3,600人あまりを対象に行った調査では、18.3%、約5人に1人が、マスクでドライアイの症状が悪化したと回答ししています。国内でもマスクでドライアイになる人が、増える傾向にあるそうです。

ドライアイの人で以前よりも酷い症状を感じている人は、角膜に傷がついているかもしれまん。症状を感じる人は防腐剤無添加の点眼薬を選ぶなど、うまく点眼薬を活用することが大切です。そして、市販の点眼薬でも症状が改善しないときは眼科医を受診しましょう。

1日何度も目薬使っているのに良くならない。原因と対策は!

子どもの急性内斜視(スマホ内斜視)が増えている!

コロナ禍、自宅にいる時間が長くなり、子どもの目にも大きな悪影響が。眼科クリニックでは、子どもが急に寄り目になった、という受診が増加しているそうです。
「急性内斜視」(きゅうせいないしゃし)と呼ばれる症状です。短期間のうちに片方の目の瞳が内側に寄って左右の目の視線がずれる疾病です。10~20代の子どもや若者の間で多発しているそうです。

1日何度も目薬使っているのに良くならない。原因と対策は!急性内斜視は、10~20代の子どもや若者の間で多発している。

その原因はスマートフォンなどの長時間使用が影響している可能性があるといいます。腕が短い子どもがスマホを持つと、かなり短い距離でピントを合わせることになります。それだけに、目に力を入れ、両目を内側に寄せている時間が長く続くと、元に戻りにくくなるのです。

急性内斜視(スマホ内斜視)についてもっと詳しく知りたい方、治療法や予防策について知りたい方は、
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私たちは、デジタルデバイスから逃れることが難しい、時代の中にいます。コロナ禍の収束が見えない中、どうやって「目」を守ればいいのか、パソコンやスマホとどう付き合えばいいのか、真剣に考える必要があるようです。

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