肩がこる、首がこる、頭痛がする…原因はまぶたにあった!
まぶたが原因で起こる症状を、テープで改善
「マッサージや目の体操、器具などいろいろ試してみたが眼精疲労がよくならない」
「肩が異様にこったり、頭痛が起きたり、身体もだるく、こんな眼精疲労の症状を少しでも和らげるために、いろいろなことを試してきたけどよくならず、もう仕事は続かないかも知れない」
眼精疲労で悩んでいる方、次の方法を試してみませんか?
自分でも驚くほど劇的に症状が改善するかもしれません。
それは、まぶたにテープを貼って上に引っ張ること、です。
- テープを4~5センチの長さに切ります。
- 目をつぶった状態でテープの片側を眉毛の下のまぶたに止めます。 (この時、まぶた全体を持ち上げようとすると、テープを貼った後に目が閉じなくなってしまいます。眉毛のすぐ下の皮膚を止めて下さい)
- テープを引っ張り上げながら目を開き、テープのもう片方の端を額の皮膚に貼ります。 (強く引っ張りあげる必要はありません。皮膚を軽く持ち上げる程度で十分です)
※まぶたを上げるのにセロハンテープを使ってもいいのですが、はがす時に肌が荒れてしまい治るまで苦労するかも。一日に何度も貼る状況であれば、サージカルテープという種類のテープを買うことをおすすめします。
このテープを貼った状態で、1日を過ごすのです。もちろん、寝る時はテープを外します。
「これで眼精疲労の症状が改善されるの?」と、思うでしょうが…
その効果は、
「テープを貼っただけなのに、あれだけ悩んでいた目の奥のズーンと重い痛みや、首、肩のコリがとれた!」
そんな驚くべき効果を体感できたら、あなたは「眼瞼下垂症(がんけんかすい)」という病気の可能性があります。
下がりまぶたが原因で、身体にさまざまな不調が現れる!
ハードCL長期使用者の眼瞼下垂のリスクは、非使用者のおおよそ20倍から100倍になることを示した研究結果があります。
眼瞼下垂症とはどんな病気でしょうか?
先天的理由や後天的理由によって、まぶたの機能に障害が生じ、まぶたがあきづらくなっている疾病の一つです。つまり、下がりまぶた、まぶたのたるみ、などといわれるものです。
まぶたがさがってくるのは老化現象だと、関心を寄せる人はほとんどいません。最近では、コンタクトレンズによる慢性炎症などのため、20代の若い人にも、まぶたがさがってくる人が増えていますが、それでも、目がぱっちりと開かなくなってしまうため、美容面で気にするくらいです。
しかし、「まぶたの下がり」は見かけの問題にとどまりません。実は、開かないまぶたを無理やり開けようとして、無意識のうちに身体の各部の緊張を引き起こしてしまうのです。この下がりまぶたを改善すると、目の疲れだけでなく、肩こり、頭痛、首の痛み、うつ状態までよい結果をもたらしているのです。
詳しく説明すると、
まぶたのあけしめは上眼瞼挙筋(じょうがんけんきょきん)という筋肉が収縮したり弛緩(しかん)しておこなっています。上眼瞼挙筋の先端は薄い腱膜(けんまく)と呼ばれる膜状になっていて、瞼板(けんばん)という組織をつくっています。ところが、この腱膜と瞼板の結合がゆるんだりはずれてしまうために、上眼瞼挙筋の収縮だけではまぶたがあけづらくなるのが腱膜性の眼瞼下垂症(がんけんかすい)です。
上眼瞼挙筋の収縮だけではあかないまぶたをあけるために、上眼瞼挙筋に付随しているミュラー筋を収縮させてまぶたを上げようとします。ミュラー筋を収縮させるためには交感神経を入れる必要があります。つまり、腱膜性の眼瞼下垂症になると、つねに交感神経を緊張させていることになり、頭痛、首や肩のコリ、さらには不安感や疲労感の原因となるのです。
下がりまぶたを治す手術
そうです。「まぶたにテープを貼って上に引っ張ること」は、身近にあるテープを使って、まぶたにかかる負担を軽くする技なのです。
この技で、症状が軽くなっても、腱膜性の眼瞼下垂症が治ったわけではありません。しかも眼瞼下垂症を食い止められるのは、発症する前までです。発症してしまったら自然治癒はなく、進行を食い止める手立てがないのです。治すには手術が必要です。
腱膜性の眼瞼下垂症の手術は、はずれた腱膜を瞼板に固定し、まぶたの余分な皮膚を切除するものです。手術の目的は、ミュラー筋のセンサーが強く引張られないで、努力しないでまぶたがあいていられる状態にすること。
手術費用は、医療保健が適用されると、3割負担の場合、5万円前後(手術分)となりますが、保健が適用されない場合もあるようです。
ほとんどの場合、手術は日帰りで可能ですが、だからといって簡単な手術、というわけではなく、実は、眼瞼下垂の手術には、失敗も多い、といわれています。
まぶたと心身の不調については、比較的新しい研究分野なだけに、全ての医師が知っているとは限らないようです。健康保険が使えるかどうかなどを問い合わせ、納得してから治療を受けましょう。
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信州大学医学部・形成外科学講座教授の松尾 清氏の書籍「まぶたで健康革命」(発行/小学館)が、一般向けに体系的に詳しく眼瞼下垂症のことが書かれていて参考になります。
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